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「仕事・リフレッシュ・出会い」

2003.11.20:コラム…「CHRニュース」Vol.20より

●私って仕事人間?

 10月なかばからの1ヶ月間は、地方暮らしの方が多い超過密スケジュールで、我ながら「よく働くなぁ」と思いました。同時に「これは仕事中毒のサラリーマンと同じではないの?」とも思いました。

 私のような自由業は、自由でありそうで自由でないことの方が多く、特に私のように自分で営業しないで仕事を続けるためには、かなり無理なスケジュールでも入ればいれてしまいます。

 一度仕事に伺ったところから再度依頼が来ると、とても嬉しく、誰かの紹介で恐縮しながら依頼の電話がかかるとこれまた感謝のきわみで、無理もしたくなるのです。フリーになって20年あまり、すべてクチコミで仕事を続けてきましたので、かかわりのあった方達には心から感謝するのみです。

 「先生のようになりたくてカウンセラーになったけどとても生活していけない」とぼやいた人があります。会社勤めを辞めて大学院に入って勉強し、念願のカウンセリングの場も得た人です。組織に属さず個人でこの業界でやっていくには相当な覚悟が必要ですが、それは見えなかったようです。

●忙中閑あり

 私の仕事は出張が多く、知らない土地に一人で出かけます。担当者とは初対面、受講者は正に一期一会の人たち。勿論仕事は大好きです。私にし講師の仕事はあっているなと思います。人間関係で悩むのはどこも同じで、よりよく生きたいと思う気持ちも同じです。研修の合間の会話は楽しみのひとつです。地方独特の味わいのある方言と、人情に触れるのは無上の喜びです。

 仕事が決まると前後のスケジュールを確認し、インターネットでいろいろ情報を仕入れて、行った先でリフレッシュするのが私の趣味です。一人で歴史の跡を巡ったり観光コースを歩いたり、時には私のスケジュールに合わせて来た人と合流して山歩きやドライブを楽しむこともあります。

 ここ2ヶ月だけでも東北を中心にまわりました。山形には3回も行き、念願の最上川下りでは、数少ないおしん船に乗ることができラッキーという気持ちです。紅葉の蔵王も初めて見る事ができました。例年蔵王は7月に行きますので夏山の姿と、昨年体験した猛吹雪の蔵王しか知らないのですが、今年は10月末にも仕事が入り、紅葉の蔵王が見たいという思いが叶いました。ロープウェイから下を見れば丸見えという200人は入れる大露天風呂にも2回も入り、硫黄の匂いに満足することができました。

 川下りでは同じ10月に京都に行ったとき、これも念願の保津川下りを楽しむことができました。最上川は1時間のコースでしたが、保津川は2時間のコースでした。紅葉には間がありましたが、真っ青に晴れた空と両岸の木々の緑、竿の跡を刻んだ巨岩、野生の猿など、あっという間の2時間の船旅でした。

 船旅というと11月に行った広島の会社は、“日本で一番短い船旅”と書いてありましたが、乗ったと思ったらすぐ降りるようなフェリーで行く瀬戸内海の島にありましたが、これもおもしろい体験でした。

●人って大切ですね。

 仕事や勉強会に参加したことが縁で出会い、その後も交流の続いている人が地方に何人かはいます。地方に行くとその人たちと会って食事をしたりおしゃべりをしたりしながらお互いに情報交換をするのですが、これがまたよい勉強の場にもなります。

 青森では着いた夜ホテルから急な連絡を入れましたが、翌日の夜には津軽三味線の生演奏の聞けるお店で何年ぶりかの再会を喜び、仙台ではお酒が一滴も飲めない年配の先生が、私のためにおしゃれで粋な店と上等なお酒を準備してくださいました。

 5月に富山に行ったときは、転勤で地元に戻った会社員に立山の室堂まで案内してもらい、道路の両側に聳える雪の壁に名前を書いてきました。テレビでよく見かける光景ですが、行きたかったところです。

 逆に地方の人が東京に来た時、急に電話をもらう事がありますが、少しの時間でも駆けつけるようにしています。北海道から沖縄まで仕事や勉強会を通しての出会いは私の人生を豊かにしてくれました。

 「近くに来た時には是非声をかけてください」と言われて言葉どおり訪ねて行き、濃い関係の出来る人と、何度も近くを通りながら素通りする相手もいて、これが人間関係ですねぇ。

 これからも良い出会いが増えることを願っています。

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